2001/2/28
Thanx ! 100,000 hit Special !

21世紀を待たすに消滅してしまったMoon Ska NYC。いくつかのアイテムを紹介しながら僕らを最後まで楽しませてくれたムーンスカの活躍について振り返ってみます。


What's Moon Ska NYC?
MOON SKAの偉業


高架下のような場所にあるMOON SKA NYCの店構えは決して大きくはない。しかし、スカの発祥、スカタライツによるオリジナルスカ、スペシャルらズの2トーンと来て一時衰退しかかったスカ情勢に、日本ではあまりなじみがないかも知れないが、3rd waveという弟3のスカムーブメントはこのちっぽけな店から始まった。CDなどの音源ばかりではなく数々のグッズ、イベントなどに携わり、バンドやファンに絶大なる貢献をし、支持を得た。現在のスカブームを語る上でもこのMOON SKA は決してはずすことはできない存在だ。
 2000年末、Moon SkaのホームページでMoon Skaの代表でもありToastersのヴォーカリストでもあるバケット氏によりこのMoon Skaの閉店告げる「月食(eclipse of the moon)」と題された声明文が発表された。これには3rd wave以降の経営不振の痛々しい苦労話もあったが、これからはToastersに専念するということや、最後までインディーレーベルを貫いてきた姿勢、ここまでやってきたというプライド、これから出てくるであろうレーベルに対する期待などについても語られていた。


"MOON SKAZETE"
MOON SKA 新聞
ムーンスカのスカ新聞。2ヶ月に一度発行されていた。最初の頃は白黒でいかにもファンジンという感じで、表紙をあわせに6ページくらいのものだったが、その後にカラー化され、他スカレーベルなどの広告も付き30ページ以上の豪華版になる。しかし、いつもまにやら発行されなくなっていた。

MOON SKAZETTE 95年6/7月号
このときはまだ白黒。犬のイラストはムーンスカのマスコット、ムーンドッグ。ニューリリース、スカニュース、ツアー・デートなど。この号にはムーンスカの引っ越し前の店舗の貴重な写真が掲載されている。
(写真下)

MOON SKAZETTE 97年12月/
98年1月号

MOON SKA NEWS、SCOFFLAWSヨーロッパツアー・インタビュー、ライブ日程など。この時期にRUDE BONESがMOON SKA デビューして、この号にREVIEWが掲載された。(写真右/右下のジャケット)



"MOON SKATALOG"
ショップとしてのムーンスカ
ムーンスカはレーベルとしてだけではなく、スカ関連の物ならなんでも揃うスカ・ショップとしても機能していた。ムーンスカの音源はもちろんのこと他レーベルの音源やありとあらゆるスカ・グッズが網羅されているスカのカタログ=スカタログなる物も発行していた。このカタログの一部はこの冊子だけではなくムーンスカがリリースしたCDのジャケットの内側にも載っていたので見た人も多いことだろう。スカタログ単体での最終発行号は’98夏/秋号(写真左下)で、その後はそのCDやインターネットでカタログを更新していた。


Skatalog 最終号
98年夏/秋号
39ページの完全版。表紙以外は白黒。ムーン・グッズの他、PORKPIEやGROVER、そして今は亡きムーンスカ・東京などのカタログも掲載されている。

99年にSka Tipzでも”MOON SKAで通販をしよう”の特集をした。日本からのメール発注でも親切に応対してくれたのが印象的でした。写真下のような小包が届いた時にはもう嬉しくって...意外に梱包は丁寧でした。

音源以外に販売していたアイテム
(オリジナル・グッズ中心)
MOON SKAジッポーライター
●MOON SKAウインドブレーカー2色
●MOON SKAワークシャツ2色
●MOON SKAトレーナー
●MOON SKAキーチェーン
●MOON SKA帽子(キャップ)
●ステッカー
●パッチ(刺繍)
●他バッジ、ポスター、ビデオ、ファンジン等


"Visions of Moon"VIDEO "THE REAL SKA REEL"

ムーンスカがレーベルとして残した唯一のコンピレーション・ビデオソフト。結局これが最初で最後の作品となった。しかし、それぞれのビデオクリップは完全にプロモーションを意識した作りで、目にも楽しい内容に仕上がっている。こんなところでもMoonのスカに対する積極性がうかがいとれる。

TOASTERS
2 Tone Army
やっぱりMOONの首領、トースターズからスタート。ビデオの構成は90%はライブ映像。そのライブ映像がイマイチ。客席側からは人ごみでメンバーがよく見えません。音と映像もなんか会ってないなあ。曲はおなじみのトースターズ節でノリはいいが。

LET'S GO BOWLING
Spy Market

これは立派なプロモーション映像だ。お金かかってそう。しかも、曲、映像ともにメチャかっこいいです。カメラのアングルもめまぐるしく変わりユーモアあり、スリルあり(?)しかし、それ以上にとにかくクールなのだ。

TROJANS
Brother Can You Spare Me A Pound?
映像は街中で演奏してるだけなんですが、曲のシブさと哀愁と素朴な映像がとてもいい。このビデオの中でもベストクリップの一つ。ときどき車なんかも横切っちゃったりなんかして手作りっぽさもまた素敵かも。

SPRING HEELD JACK
Pay Some Dues

ライブ映像と室内演奏映像が交互に出てくる。曲調は悪ガキ3rd Wave、というよりむしろスカパンクかな?ジャンプやらヘッドバンキングかましたくなるくらいの疾走感と痛快さがある。ビデオとしてはまあまあかな。

VENCE SHORELINE CHRIS
Rock Steady
タイトルはRock Steadyなんですが、曲はぜんぜんそうじゃあありませんよ。アコースティックギターで裏打ちしてます。なんだかスカっぽくないです。部屋でひたすらギターをリラックスして弾いているだけの映像も少し退屈だが、曲には合ってる?

TOASTERS
I Wasn't Going to Call You Anyway
2TONE ARMYのクリップと比べるとこっちのほうがデキはいいかな?部屋で演奏してる(このパターンがなぜか多い)風景に、イメージ映像が少しといった構成。曲のノリも手伝って、2TONE ARMYよりは退屈しない。

SKINNERBOX
Pushing It

V.A"STAY SHARP2"にも収録されているこの曲はバージョン違い。というか、なんか音も映像も生々しい。動きもぴったりという気がしてならない。ひょっとして映像と音も一発録り?かなり気持ちいい。

SCOFFLAWS
Nude Beach
バリトンサックスのフレーズがキモのこの曲はクソ熱い雰囲気満点のスローナンバー。砂浜の映像もいい雰囲気をかもし出している。が、やっぱりというか演奏する彼等の姿は丸裸(汗)。楽器で大事なところは隠してます...

ISSAC GREEN & THE SKALERS
High School

モノクロの映像は今時のR&B風(笑)シブいクリップにしあがってます。キュートな黒人シンガーのこの人、声がいいですねー。見る人が見ると退屈する映像かも知れないけどこの曲にはベストマッチですね。

SKA VOOVIE & THE EPITONES
Blood Red Sky
イチオシビデオクリップ(笑)。まあ、とにかく無気味ですわ。しかし、このスゥイング調の曲がさらにその無気味さを主張してるかのようで...赤塗りの人間とか出てきたりしてこりゃあカルトムービー感覚??

REGATTA69
I Wanna Smack You

しめくくりはこのバンド。あんまり危なくない範囲で屋上で演奏しています(笑)。キーボード、ギターがさわやかなこの曲はそんな風景がよく似合う。こんなところで本当に演奏したら気持ちいいだろうな。こいつもモノクロ作品。

さようなら MOON SKA NYC


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